卵胞を育てるための自己注射。
私は今まで治療を通して計86本(体外受精計7回)注射を打っています。
そんな私だから伝えられる事があるのではないかと思い、この記事を書いています。
今から治療を開始する不安だらけの方、
現在進行形で必死に治療を頑張っている方、
奥様の気持ちを少しでも理解しようと奮闘する旦那様、
1人にでもなにか伝える事が出来ればと思います。
Q:注射はやはり痛い?
A:その日によって違います。
・針を刺す痛みはある。薬液を入れる痛みはない時。(本当に薬液入ってる?と思うほど)
・針を刺す痛みはない。薬液を入れる痛み(違和感)はある時。(痛みというほど痛くはない)
・針を刺すのも薬液を入れるのもとにかく痛い時。(呼吸するのもきつい時も)
・1日に2本打つ場合もありますが、刺す時は2本とも何の痛みも感じないのに薬液を入れる時は1本は全く何も感じない、もう1本は一瞬ウッとなる程度の違和感の時も。
このように日によって感じ方は様々です。
Q:痛みを和らげる方法はある?
A:あります!
Ⅰ. 薬液を常温に戻す。(薬液が冷たいと痛みを感じやすいです。打つ10分程前に冷蔵庫から出して常温へ戻す。※クリニックに常温に戻してよいか確認してから行ってください!※)
Ⅱ. 打つ場所のお腹のお肉をこれでもかとつまむ。(つまむ指を話してもまだ痛みが残る位強くつまみます。そうすると針を刺す痛みが軽く感じます。※刺す瞬間につまむ手を緩めて下さい。つまんだまま刺すと出血しやすくなります※)
Ⅲ. お腹の脂肪がなるべく厚い場所へ打つ。(刺す痛みはどこの場所も同じだと言われていますが、薬液を入れる際は脂肪が厚い所の方が痛みは少ないと言われています。私も実際そう思います。)
Ⅳ. 毎回同じところに打たない。(同じ所ばかりに打つと皮膚が固くなり痛みを感じやすくなります)
Ⅴ. 痛みを感じたら堪えるのではなく息を吐きだす。(息を止めると余計痛く感じます)
Ⅵ. 出産はもっと痛いんだろう。これ位の痛みなんて余裕だ!と思いこむ。精神論ですみません(^^;)
Q:薬液を入れるスピードは?
A:ゆっくりの方が痛みは感じにくいです。
Q:自己注射を頑張る奥様に旦那さんは何が出来る?
A:寄り添う!!
毎日お仕事お疲れ様です。
理不尽な言いがかりをつけられたり、上司にどなられたり、部下にイライラしたり
でもこれも治療・生活の為だと堪え、大変な毎日を過ごされている事と思います。
本当にいつもありがとうございます。
寄り添い方は人それぞれですが、私が嬉しかった事は旦那さんに注射をしてもらった事。
私自身痛みに強くは無く自分1人で注射をすると緊張と怖さで時間がとてもかかります(^^;)
という理由もありますが、不妊治療は2人で乗り越えるべき事。
その意識を旦那さんに持ってもらうために注射自体も共同作業として行っています。
また、注射を打った後しばらくは痛みが続く場合が多いです。
細々と呼吸をするのがやっとの時もあります。
決して奥様に「ご飯はー?」「お風呂はー?」「○○どこにあるー?」など
言わないでください。笑
そしてクリニックへの通院もとても大変です。
仕事をされている奥様なのであれば尚更。
職場にもそれなりの理由を伝え無理くり通院している方も多いです。
一緒に通院できなかった日は「クリニックどうだった?」と
必ず旦那さんの方から聞いてください。
奥様が話すのを待たないでください。
”旦那さんは治療に興味がないのかな?1人で治療してるみたいで寂しい…。”
と孤独を感じてしまいます。
何度も言いますが、不妊治療は夫婦2人で乗り越えるべきこと。
決して他人事にならず仕事がどれ程きつくても治療に向き合ってください。
出産後、産後鬱になる方も多いと聞きます。
私はまだ経験したことはありませんが、
恐らくママは孤独を感じ1人でどうする事も出来ず気持ちが落ちてしまうのだと思います。
夜泣きがひどく眠れない日々でも、
旦那さんと「なんでこんなに寝ないんだろう?熱いのかな?寒いのかな?抱っこの仕方変えてみる?オリジナル子守歌とか歌ってみる?」
なんて話すだけで夫婦で少しでもクスッと出来るだけで気持ちもだいぶ軽くなるはずです。
もしかしたらそんな余裕は無いのかもしれませんが、
その寄り添う意識があるだけで必ず状況は変わってくると思います。
不妊治療も同じです。
治療が上手くいかずまた最初の振り出しに戻ってしまった時は
悲しみと虚しさと絶望と虚無感と他に何か出来ることはあったのではないかという後悔など
なんとも一言では表せない気持ちで頭と胸の中がいっぱいになります。
落ち込んでも上手くいかない事なんて分かっています。
「いつも僕たち夫婦のために頑張ってくれてありがとう。
頑張るおかき(私)を誰よりも尊敬してるよ。
クリニックにいつも一緒に行けるわけではないけど、
心の中では誰よりも近くにいるから。」
(↑実際私が旦那さんに言ってもらった言葉です)
本当に嬉しく、とても心強く、1人じゃないと心から思えます。
よりこの旦那さんとの子どもが欲しいと改めて活力になります。
照れくさくて直接言いづらいなら、
こっそり別の部屋に行ってからLINEするとか。
とにかく不妊治療は未来の子どもに対して夫婦2人で向き合える、
望む未来のための幸せな共同作業であることに間違いありません。
だって夫婦2人ともが子どもを望んだから、治療を行っているんですよね?
これから子どもが出来たら、よりたくさんの試練が出てくるでしょう。
その試練を夫婦で乗り越えられるか、今不妊治療を通して試されているのだと思います。
不妊治療が原因で離婚の選択をしてしまう夫婦が
1組でも減る事を願っています―。
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